原子衝突学会 第45回オンライン年会 アンケート結果

第45回オンライン年会結果およびアンケートの実施について

第45回オンライン年会開催結果報告

今回のオンライン年会は,参加登録者数129名,講演申し込み数70講演と,通常開催に引けを取らない規模で開催されました.例年と異なる試みとして,ポスターセッションを一人二回発表する形式とし,セッションをA~Fの6回行うことにしました.各ポスターセッションの参加人数を見てみると,A:90名,B:90名,C:84名,E:72名,F:77名,E:79名と,すべてのセッションで多くの方々に参加して頂き,ちょうどよい時間配分であったように思います.特に大きなトラブルもなく開催できたことは,皆様のご協力の賜物であったと思います.

世界を取り巻く環境の推移は今だ不透明であり,学会イベントもオンライン化が進んでいく可能性もあります.今後のイベント運営の参考とするため,今回のオンライン年会に関するアンケートを実施させていただきました.以下に,アンケートの結果をまとめましたので,ご興味のある方はご覧ください.

アンケートの実施について

次項に示す10項目の質問内容について,5段階評価(5:とてもよかった,1:とても悪かった)による評点およびコメントの聴収という記名式アンケートを,2020年12月11日-14日に実施した.

アンケート内容

質問内容

1. 全体的な評価 (5:とてもよかった, 1:とても悪かった)
2. オンラインでの実施について (5:とてもよかった, 1:とても悪かった)
3. 参加登録,講演申し込みについて (5:わかりやすかった, 1:わかりにくかった)
4. プログラム構成について (5:とてもよかった, 1:とても悪かった)
5. 口頭発表の進め方 (5:とてもよかった, 1:とても悪かった)
6. ポスター発表の進め方 (5:とてもよかった, 1:とても悪かった)
7. Slackの利用について (5:とてもよかった, 1:とても悪かった)
8. 参加費について (高い, 適正, 安い)
9. オンライン懇親会について (5:とてもよかった, 1:とても悪かった)
10. オンライン年会についての感想 (コメントのみ)

アンケートの集計結果

39名の方々にアンケートにご協力頂きました.ありがとうございました.


コメントのまとめ

多くのコメントを頂きありがとうございました.今後のイベント運営の参考にさせていただきます.以下に,頂いたコメントを編集・記載(類似コメントはまとめました)しましたので,ご興味のある方はご覧ください.


1. 全体的な評価
・この状況下でも,オンラインで開催し盛況だったことは学会に取り大変良かった.
・お疲れ様でした.
・分野横断というよりは,ホットな話題を聞くことができ,とても面白かった.
・コロナ禍の中, 発表, 情報共有の機会があってよかった.
・宮崎に行けなかったことは非常に残念ですが,時間設定が適当でありオンライントラブルなく参加することができたので非常に満足.
・コロナかにもかかわらず皆さん成果を上げてこられていて素晴らしいと思った.
・ポスターが大きく見えたので良かった.
・不便は感じなかった.
・極めて周到に準備されていた.
・非常に勉強になった.今後の研究に参考になるお話も聞けてとても良かった.
・充分に楽しめた.
・オンラインでも十分に議論を行えた.


2. オンラインでの実施について
・大学の講義やセミナーなどで大方の参加者はすでにオンライン形式に慣れていたはず.今後,現地開催の際に,海外あるいは遠方の方のオンライン講演とかもあり.
・Remoを使ったポスター発表形式は最初こそ戸惑いましたが,Zoomを使った発表等と比べると使いやすく,見やすい印象だった.
・オンラインにはなかなか馴染めない.
・オーラルはもちろんのこと,ポスターも大変いいシステムだと思った.
・対面のポスター発表と異なり, 隣の発表が聞こえず, デジタル上で拡大できるので聞きやすかった.
・100名近い参加人数にもかかわらず,オンライントラブルがなかったことは素晴らしい.
・もちろん対面にはかないませんが,オンラインという縛りの中では,これ以上望めないすばらしいシステムだった.
・移動がなかったので体力的には楽でしたが,やはり生で議論したかった.
・気軽に発表が聞けてよかった.
・海外からの参加ができたのが何よりの恩恵です.
・移動がないので,参加しやすかった.
・オンライン会議としてはとても良かったと思いますが,リアルの方が好き.
・知り合いと立ち話をしたり,ポスターで議論出来たり予想以上に普通のことができた.


3. 参加登録,講演申し込みについて
・いつも通りシンプルだった.
・ホームページが見やすく締切の時期も適当であり申し込みしやすかったです.
・不便に思ったことはない.
・参加費の支払いが、指定の方法では不可能だった.しかし,海外送金サービスTransferWiseでの送金を受理してもらえた.
・特にトラブルなく登録できました.
・システムへの登録と参加登録の二段階がわかりづらい.システム登録後に、参加登録を促すメッセージが出るとよい.
・締め切りの変更はもう少し前に知らせて欲しかった.


4. プログラム構成について
・ホットトピックにこの数年,毎年選ばれている方々は研究内容の面で評価されているのだとは思うが,選定にもう少しバランス感覚を取り入れる必要があると感じた.
・分野横断というよりは,ホットな話題を聞くことができ,とても面白かった.
・休憩時間がたっぷりあり,よかった.
・ポスター発表を一人当たり1時間×2回というのは良い試みだった.
・わかりやすくて良かった.2回出番があったので,2回目は1回目より緊張せずにできた.
・日欧の時差8時間を考慮して構成していただき助かりました.
・本学会が非常に多岐にわたる研究アクティビティーのある会員で成り立っていることがよくわかる構成だった.
・今まで通りのことができて良かった.
・半日をポスターでまとめる構成が良かった.
・ホットトピック講演で,新奇なテーマをもう少し聞いてみたかった.


5. 口頭発表の進め方
・タイムキープがしっかりできていて予定でどおりに進行したのは良かった.slack併用も良かったのかも.
・ホットトピックは発表10分+質疑5分で,その分,数を増やしてもいいかもしれない.
・質疑応答で,質問がある旨を伝えて座長が指名し,実際に質問してもらう方法は良い.
・次回があれば,裏でREMOを設置して,休憩時間等にそちらでも話ができるような形にして貰えると良い.
・スピーカーの交代がスムーズで,実際の対面での会場よりむしろ良い面もあった.
・発表者の顔が見れたことがいい.
・オンラインでしたがとてもスムーズだった.オンライン会議に慣れて来ているおかげではないか.
・せっかくフロアーがたくさんあるので全員分常にポスターを開示しておいてもいいのでは?公式で発表する人は今回のように分けて,聞き逃した場合にちょっとみに行けるように.
・パソコンだったので、画面が見やすかった.
・質問時間をもう少し長くしてほしい.
・不自由は感じなかった.
・特に問題もなく,よかった.


6. ポスター発表の進め方
・リアルなポスター発表に近い雰囲気が出ていた.二日目には見ることに慣れてきたが,もう少し(あと30分くらい)時間があっても良かった.
・Remoの小部屋制は使い勝手が非常によいように感じた.ポスターセッション初参加の学生からは,「その部屋に入ったら面と向かって聞かないといけない(内容が難しいかどうかの検討がつかない)ので,覚悟がいるように感じた」という声があった.
・各発表者に割り振られた部屋の表示,及び発表者名が発表番号のみの記載となっているため発表内容を逐次,プログラムと照らし合わせて確認する必要があり,目視で発表内容をすぐに確認できる通常のポスター発表と比べて聞きづらさを感じた.次回開催時は,発表者がプロフィールに発表タイトルを入れるようにしていただけると分かりやすいように思う.
・対面のポスター発表だとブラブラ見て回って気になったのを聞くことが多いが,この場合にはしっかり番号を確認して聞きに行くので,人の集まっているところや知っている人のところに行く可能性が高くなるかな,と思った.
・一回1時間は短い印象.発表者としては,2組が限度.聞く側としても急いで3ついけるかどうか.
・初めてのremo体験でしたが,わかりやすいシステムだった.
・発表者にとって1時間は適当だと思った.(疲れる)
・Remoでのポスター発表は初めてだったが,問題なく講演でき,多くの講演を聞くことができ,楽しめた.それぞれのポスター発表が2回するという進め方は,1回目,発表とかぶって聞けなかった講演を聞くことができ,良かった.
・フロア移動後に入室する部屋がランダム?だったのが不便だった.
・通常のポスター発表だと「そろそろこの人の質問が終わりそう」といった空気感が伝わるのに,それがなかったことだけが残念.ぷらぷらとポスターを見て回っていて目が止まるというのも難しかったように思う.部屋に入るとすぐに説明されてしまうので.
・もう少し議論の時間が長くても良かった.
・いろんな人が来てくれて嬉しかった.
・事前のテスト環境の整備とサポートが行き届いていたおかげで,トラブルなく充実した議論ができた.
・口頭と同じくポスターが拡大できたので,見やすかった.
・質問している人がどの方かわからなくなったので,remoで手を挙げるみたいなシステムがあればいいなと思った.
・ポスターセッションの時間がもう少し長くてもよかった.オンラインだとじっくり話を聞いてしまい,説明を聞く数が限られてしまうように思う.
・Remoのページにポスター題目,発表者の一覧の記載が欲しかった.
・60分は短く感じた.一通り廻ってから,知り合いと歓談して,もう一回りするには90分欲しい.
・着席しないとポスターを見られない点が少し不便だった.
・ポスターブースのキャパシティは議論するにはちょうど良かったと思うが,議論せずに傍観したいのに入れなかったことがあった.
・Remoのホワイトボードを利用する形式は素晴らしいと思う.テーブルごとの人数が最大6名に制限されるのは少し不便だった.
・途中から説明に加わることが難しく,各ポスター席の様子もうかがえないので,チャットなどを利用して『次に説明お願いします』『いま説明終わりました』などやりとりを推奨するとよりスムーズにポスターセッションを進められる気がした.


7. Slackの利用について
・素晴らしかった点:1. 質疑応答の続きが Slack で行われたこと(特に,それを第三者も眺めることができたこと)2. 行事委員(特に穂坂さん始め)のトラブル対応が迅速であったこと.
・Remoのトラブルでポスター発表の部屋に入れないトラブルが起きたとき,Slack上で質問にすぐに対応していただけたのでけたので大変助かった.
・あると便利だな,とは思う.
・あまりポスター発表では活かせていなかった.
・Slack利用しなかった,Slackも入れなければならないことは面倒くさいと思った.
・積極的に利用していた人が少なかったのが残念.
・どこにあったか分からなかった.
・トラブル対応に機能したように見えた.
・全員に自分のコメントが閲覧されることを思うと,質問することをためらってしまった.
・講演後に議論できる場があり良かった.
・質疑応答が文字で残るのも,有用なことが多いと思う.
・会期とともに終わった方がいいと思う.会期が終わってからチェックするのは面倒だし返事してもどれだけ読んでくれるか不明.
・あまり必要性を感じなかった.


8. 参加費について
・もっと安くてもいい.
・高いとは思わなかった.
・平時より割り引かれた参加費は適正だと思う.
・いつもより安い設定だったからこそ,オンラインでも参加を促せた側面があったと思う.絶妙な設定価格だったと思う.
・オンラインだからといって値下げする必要はないと思う.
・オンライン開催の参加費が何に使われているかの説明があると良いと思う.
・REMOの使用料が高いので致し方ないかなと感じた.


9. オンライン懇親会について
・時間が足りなかったように感じた.オンラインでは人を目視ですぐに見つけて話すことが難しいので,もう少し時間を延ばしてもいいように思う.
・このご時世で自粛が続き,関係者と顔を合わせる機会もなく,オンラインとは言え,皆様と顔を合わせて話す機会があってよかった.
・毎日あってもよかったのではないか.
・一度にほぼ一人(1アカウント)しか話せないので,大人数での懇親会ではやや不便だった.
・私用でちょっとしか参加できませんでしたが楽しかった.
・ポスター発表の時とは雰囲気が違うパーティー会場になっていたのが良かった.
・学生の参加率が上がると嬉しい.
・オンラインの物足りなさを感じないくらいに歓談できた.
・普段話せない方とお話しできてよかった.
・海外在住の研究者ともリアルタイムで話ができるのはよい.
・ノンアルコールで十分楽しめた.
・部屋が狭かったところもあり,入りたいところに入れない.また,6人が入ると端の画像の人が切れていた.
・もう少し参加者がいると良いと思った.
・別グループの話に途中から入るのがしんどい印象を受けた.


10. オンライン年会についての感想をお願いします
・行事委員会のみなさま,お疲れ様でした.
・開催にご尽力いただきまして誠にありがとうございます.
・発表形式が良く考えられていて,実地での学会開催と遜色があまりなく良かった.
・自分もオンラインになじまないとなぁ
・REMOを使った発表が初めてだったのですが,学会ページで使い方を丁寧に紹介していただいて,テストページも直前まで開けていただいたおかげで不安なく臨めた.
・盛況であったと思う.
・新しい方法として,十分評価に値する.
・移動などがなく, 参加するハードルが低いので, コロナ禍以降も定期的に実施してほしい.
・Remoは2階設定が煩わしく感じた.
・楽しい年会だった.
・Remoによるポスター発表は想像していたよりも便利だった.
・対面で議論できなかったのは残念だったが,とても楽しい学会だった.
・たくさん勉強になった.いろんな人と話せて,とても良い経験になった.
・ポスター発表でのディスカッションはやはりオンラインより対面の方がたくさんの情報を共有できると感じた.しかしながら,ポスターとは違う資料を見せることもできるオンラインにもいいところはあると感じた.
・オンラインは良い.
・オンライン年会に大満足.周到に準備されたオンライン学会の成功例として,事あるごとに語りたく思う.
・リアルな学会以上に有意義だったという印象がある.ただし,おいしい郷土料理だけは,来年のリアル出張に期待.
・予想外に良かった.
・一つだけ気になったのは,協賛企業の方々の出番が無かったので,何らかの方法を(例えば,Zoomで宣伝のプレゼンをしてもらうなど)をご検討下さい.
・オンラインも有り,という評価にはなりますが,これが当たり前になるのは寂しい.但し,年会とは別にオンラインでの講演会を企画するようなことは歓迎.
・コロナの間はオンラインで行うことで十分年会の機能が果たせるように感じた.コロナが収束すれば,また現地でリアルに集まるほうがいい.ただし、3月や9月は出張が続いたり重なったりするので,ローテーションで何かの学会がオンラインになっていたりすると参加比率が上がる気がする.
・今の境界条件でベストであったと思う.

行事委員会:

石井邦和(委員長 奈良女大),
五十嵐明則(宮崎大),加藤太治(核融合研),椎名陽子(立教大),
日高 宏(北大),藤田奈津子(原子力機構東濃),穂坂綱一(東工大)