過去の原子衝突セミナー
第19回原子衝突セミナー案内
行事委員会
第19回原子衝突セミナーは予定通り3月29日(木)~31日(土)の日程で、東京工業大学にて盛況のうちに行われました。
多数のご参加、誠にありがとうございました。
原子衝突学会 行事委員会
日程
3月29日(木) | 3月30日(金) | 3月31日(土) | |
1限 10:00~11:30 | - | 講義A | 講義A |
昼食 (11:30-12:30) | |||
2限 12:30~14:00 | 講義A | 講義A | 特別企画 |
3限 14:15~15:45 | 講義B | 講義C | |
4限 16:00~17:30 | 講義B | 講義C | |
(懇親会) |
※スケジュールは多少変更の可能性あり。
会場
東京工業大学大岡山キャンパス 本館1階H-111講義室
〒152-8550 東京都目黒区大岡山2-12-1
アクセスマップ
東急大井町線・目黒線 大岡山駅より徒歩1分
キャンパスマップ
主催
内容
主に原子衝突と関連領域の大学院生・若手研究者を対象とした大学院レベルの講義。意欲ある学部学生の参加も歓迎。講義は、基礎的・包括的な内容の講義A(90分授業4時限分程度)と、最先端の研究例を学習する講義B・C(同各2時限分)からなる。参加者には講義ノートを配布。
講師
- 木野 康志 先生 (東北大学大学院理学研究科 化学専攻)
- 菅井 俊樹 先生 (東邦大学理学部化学科)
- Prof. Xiao-Min Tong (Center for Computational Sciences, Univ. Tsukuba)
各講義の概要
- (講義A)
- 木野 康志 先生 (東北大学大学院理学研究科 化学専攻)
「エキゾチック原子・分子:素粒子、原子核、放射線からみた原子衝突」
概要
エキゾチック原子・分子とは、原子・分子を構成する電子または原子核が他の荷電粒子で置換わったクーロン多体系であり、通常の原子・分子では見られない様々な特異な性質をもつ。ここで、電子や原子核と置換えられる荷電粒子は、加速器による原子核反応や放射性原子核の崩壊等により生じる素粒子や反粒子である。また、エキゾチック原子・分子内では、原子核反応や対消滅といった通常の原子分子では起らないような反応も起る。このように、エキゾチック原子・分子の研究は、原子衝突だけでなく、その周辺の物理学や化学の学問分野とも密接に関わっている。これらの学問分野では対象となる粒子系は異なるが、量子力学的有限多体系をどのように取扱い、理解するかと言う観点では、原子衝突の研究とも多くの点で共通する。
本講では、陽電子、ミュオン、反陽子、超対称性粒子を含むエキゾチック原子・分子の話題に触れながら、周辺の学問分野(素粒子、原子核、放射線等)およびの原子衝突研究との関わりについて初心者に分かり易く解説する。
- (講義B)
- 菅井 俊樹 先生 (東邦大学理学部化学科)
「ナノ物質構造解析法としての質量分析と気相移動度分析」
概要
ナノ物質は大きさや、長さ、そして厚さなどのサイズがナノメートルと原子・分子が有限個集まった物質である。この物質は通常のサイズの物質には現れない特性を持ち、基礎的にも応用的にも可能性が高い。これらの特性は、強くナノ物質の構造に依存するため構造測定が重要であるが、構造揺らぎが大きく、しかも多様性に富むため一般に大変困難である。この構造解析法としてこれまで質量分析と気相移動度分析、さらにそれらの組み合わせが使われてきた。質量分析はほとんど衝突がない高真空での高速・高エネルギー物質移動を用いるのに対し、気相移動度分析では、非常に多くの衝突が起こる大気圧での低速・低エネルギー物質移動を用いる。両者は物質の衝突という観点からは、ある種の極限であり、得られる情報も全く異なっている。
講演ではナノ物質の概要とその可能性、さらに質量分析と気相移動度分析はナノ物質の構造解析法としてどのように活用されているか、我々の研究を含めこの分野の研究状況を解説する。さらに、これらの手法が単なる構造解析法を超えた、キラル分離や比熱測定などに応用されているなど、今後の発展性についても解説する。
- (講義C)
- Prof. Xiao-Min Tong (Center for Computational Sciences, University of Tsukuba, Japan)
「Laser Assisted Atomic Processes by Attosecond XUV Pulses」
概要
In this lecture, I will introduce a computational method for atoms, molecules in a pulsed intense laser field, then discuss the applications of the method to understand the dynamical processes and explore the possible ways to control them by the intense laser. Then, I will focus on a theory on the general mechanism to describe the infrared (IR) laser assisted photoionization by an attosecond pulse (AP) or pulse train. In this theory, atomic structures in an IR laser field are described by Floquet theory and atoms can be excited or ionized to a Floquet state by a single AP via different Floquet components. The interference of ionization channels via different Floquet components results in the oscillation of the ionization yield as a function of the arriving time of the AP. The photoionization yields can be controlled within a sub-femtosecond scale. Other hot topics in the field will also be covered in the lecture.
※ 講義Cは英語で行われます。
特別企画
最近の博士学位取得者によるインフォーマル講演
山本 果林 博士 (東邦大学 平成23年度学位取得)
「散乱電子 - イオン同時計測で探る分子の光学的禁制二電子励起状態」
懇親会
2日目講義終了後、18時より
会場:生協学生食堂2F
会費別途:学生2,000円、一般5,000円
参加費
(配布する講義ノート代を含む)
協会会員 | 協会非会員 | |
学生 | 1,000円 | 3,000円 |
一般 | 2,000円 | 3,000円 |
※分子科学会速報メーリングリストでは、「参加費:無料」と誤って告知致しましたが、身分に応じて上記の参加費を頂戴しております。ご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます。
※遠方からの学生会員および当日入会予定者(但し、事前連絡済み)には若干の旅費を補助。詳細は事前に問合せのこと。
参加申込方法
行事委員会(AC-organizer_@_bunken.co.jp("_@_"を "@"にしてお使いください))までEメールをお送り下さい。
Eメールの題名は"原子衝突セミナー参加申込"とし、そのメール本文中に、
- 氏名
- 所属
- 身分
- 原子衝突研究協会の会員・非会員の別(非会員の場合、入会希望の有無)
- 連絡先(TEL、E-mail)
- 懇親会への参加の有無
の情報を全て記入してお送り下さい。
※事前登録にご協力下さい。
※参加費は(懇親会に参加される方は懇親会会費もあわせて)、セミナー当日に現地受付にてお支払いください。
事前参加申込締切
2012年3月19日(月)
※当日登録を含めて20日(火)以降もメールでのお申し込みを受け付けておりますが、20日(火)以降のお申し込みの場合には、製本版テキストが配布されない場合があります。予めご了承いただきますようお願い申し上げます。
問合せ先
高口博志:
〒739-8526 東広島市鏡山1-3-1 広島大学大学院理学研究科 化学専攻
TEL: 082-424-7406, FAX: 082-424-7406 E-mail: kohguchi-@-hiroshima-u.ac.jp
(“-@-”を “@”にしてお使いください)
以上
行事委員会
- 北島昌史(東工大、現地世話人)
- 高口博志(広島大、委員長)
- 佐甲徳栄(日大)
- 副島浩一(新潟大)
- 中村信行(電通大)
- 中村正人(日大)
- 穂坂綱一(東工大、現地世話人)