原子衝突セミナー

第21回原子衝突セミナー案内

行事委員会

日程

  3月30日(日)
1限 12:30-14:00(90分) 講義A
2限 14:10-15:40(90分) 講義A
3限 15:50-16:50(60分) 講義B
4限 17:00-18:00(60分) 講義B
  懇親会
     3月31日(月)
 1限 09:20-10:50(90分)  講義A
2限 11:00-12:30(90分) 講義A
昼食(12:30-13:30)
3限 13:30-14:30(60分) 講義C
4限 14:40-15:40(60分) 講義C

※スケジュールは多少変更の可能性あり。

会場

立教大学 池袋キャンパス 8号館2階8202教室
東京都豊島区西池袋3−34−1
JR各線・東武東上線・西武池袋線・東京メトロ丸ノ内線/有楽町線/副都心線「池袋駅」西口より徒歩約7分。
アクセスマップ
キャンパスマップ

※HP上では西口より「徒歩約7分」とありますが,10 - 15分見ておいた方が確実です。
※日曜日に開いている門は「タッカー門」のみです(キャンパスマップ参照)。

主催

原子衝突学会

内容

 主に原子衝突と関連領域の大学院生・若手研究者を対象とした大学院レベルの講義。意欲ある学部学生の参加も歓迎。講義は、基礎的・包括的な内容の講義A(90分授業4時限分程度)と、最先端の研究例を学習する講義B・C(60分各2時限分)からなる。参加者には講義ノートを配布。懇親会の時間にポスター発表ができます。

講師

各講義の概要

(講義A)
田沼 肇 先生 (首都大学東京)
「低エネルギー重粒子衝突の半古典理論 - 実験屋はどこまで理論を理解すれば良いかという問いに対して伝統芸能継承者の視点から答えてみる -」
概要

原子や分子は内部構造を持っているため,原子・分子同士の衝突では光子衝突や電子・陽電子衝突とは異なった理論が必要とされる。衝突系が複雑であるか ら,量子力学の散乱理論に基づいた厳密な取扱は事実上不可能であり,様々な近似を用いることが大前提になっている。その中でも,原子核の運動を完全に古典 的に扱い,電子状態だけを量子力学的に考える方法が標準的である。私はこの半古典理論を理解していれば非相対論的な低エネルギー重粒子衝突を専門とする実 験屋としては充分ではないかと思っている。しかし,この理論は余り現代的ではないらしく,学会発表や論文で半古典的な議論とお目にかかる機会は非常に少な いと言わざるを得ない。大学の授業でも古くさい題材として余り詳しくは取り上げられていないのではないかと想像してしまう。とは言え,シニア世代にとって は常識になっている (と信じている) 半古典論を廃れさせてしまうことは,伝統ある原子衝突研究の継承者としては忍びない。低エネルギー重粒子衝突実験屋にとっては,世代・時代に依らず,半古 典論は実験結果を自分で説明するための唯一の手段だからである。講義時間に制限があるため全てを継承することは難しいが,可能な範囲でこの理論を紹介して みたい。

予定している内容

1) 散乱の古典論:Rainbow, Glory, Orbiting
2) 散乱の量子論:部分波展開,位相のずれ,散乱振幅
3) 散乱の半古典論:半古典的散乱振幅と断面積
4) 二状態近似における非断熱遷移 (1):動径結合と回転結合,断熱と透熱
5) 二状態近似における非断熱遷移 (2):Landau-Zener-StückelbergとRozen-Zener-Demkov

参考文献

蟻川達男「重粒子の弾性衝突にみられる量子論的効果」質量分析 25 (1977) 117-139.
佐藤幸紀「重粒子の非弾性衝突における位相干渉効果」質量分析 28 (1980) 277-292.
高柳和夫「電子・原子・分子の衝突」(培風館, 1972, 1996).
金子洋三郎「化学のための原子衝突入門」(培風館, 1999).
高柳和夫「原子衝突」(朝倉書店, 2007).


(講義B)
板谷 治郎 先生(東京大学物性研究所)
「高強度超短パルスレーザーによる高次高調波発生」
概要

1980年代後半に登場した高強度超短パルスレーザー技術によって、高次高調波と呼ばれるコヒーレントな短波長光の発生が実現しました。現在、高次高調波は可視光の電場の一周期よりも短いアト秒光パルスを発生するだけでな く、原子分子のアト秒電子過程をプローブしたり、分子内の電子軌道をオングストローム精度で測定する手段につながったりしています。この講義では、最先端の高強度超短パルスレーザー技術と、高次高調波発生に関する強レーザー場中の超高速現象のいくつかのトピックスについてお話しします。新しい光技術が新しいサイエンスにつながっていく様子をお伝えできればと思います。


(講義C)
歸家令果 先生(東京大学理学部)
「レーザーアシステッド電子散乱実験の新展開」
概要

レーザー場中で電子と原子が衝突する散乱過程では、散乱電子の運動エネルギーが光子エネルギーの整数倍だけ変化する、レーザーアシステッド電子散乱(Laser-assisted electron scattering; LAES)と呼ばれる現象が引き起こされます。このLAES過程に関する実験的研究は炭酸ガスレーザーを用いて1970年代から行なわれてきましたが、最近になって高強度超短パルスレーザー場中でのLAES過程が観測されるようになりました。我々はこれを契機として、最先端の超高速光工学と融合した新たな電子散乱の物理を展開していきたいと考えています。
 この講義では、はじめにLAES過程の理論的な枠組みと炭酸ガスレーザーによるLAES観測実験を紹介した後、超短パルスレーザーによるLAES過程を観測するための実験手法とその実験結果について解説します。さらに、LAES観測実験が、超高速時間分解気体電子回折法や強光子場中の光ドレスト状態の研究などに応用できることを示し、超短パルスレーザー場中でのLAES観測実験が拓く新たな研究領域について議論します。

懇親会

1日目講義終了後。場所は立教大学内を予定。一般5千円、学生2千円。当日現金にてお支払いください。

事前参加登録要領

出来るだけ事前参加登録をお願いいたします。潤滑な準備・運営に何卒ご協力下さい。
【 事前参加登録方法 】
*下記のステップ1~3に従い、申し込み手続きを行って下さい。
*現在非会員の方には、事前に入会手続きをしていただきますと、会員参加費となります。
 これを機に是非ご入会ください。(会費は月割りです。)
 入会のお申込みはこちら http://www.atomiccollision.jp/admission/admission.html
・参加登録締切:3月7日(金)

申込手順

◇ステップ1-参加申込み手続きをする。
以下の項目すべてにご記入し、内容に誤りがないかよくご確認の上、AC-organizer@bunken.co.jpまでメール送信をお願いいたします。
項目については、該当するもの以外を削除してください。

========================================================
氏名:
ふりがな:
会員番号:
会員種別:「正会員・終身」「正会員・一般」「正会員・賛助」
「正会員・学生」「非会員・一般」「非会員・学生」
e-mail:
勤務先/所属:
職位/学年:
住所:
TEL:
懇親会に参加:「する」「しない」(一般5千円、学生2千円。当日現金にてお支払ください)
参加登録料:      円
(下記「参加登録料」表にてご確認の上、ご記入ください。)
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◇ステップ2-"参加登録申込み 受理通知"Eメールの受信
"参加登録申込み 受理通知"Eメールを受け取り、受付番号を確認する。
※ Eメールが届かない場合は、AC-organizer@bunken.co.jpまでご連絡下さい。

◇ステップ3-参加登録費のお支払い
下記口座に参加登録費をお振り込みください。その際、以下の点にご注意下さい。
1)通常の年会費振込みとは異なる口座になります。
2)手数料はご本人負担とさせていただきます。
3)振込依頼人欄に受付番号と氏名を必ずご記入下さい。
4)万が一振込みの確認が取れない場合に備えて振込み控えは、年会当日まで必ず保管し、当日持参して下さい。

<口座>

三井住友銀行 麹町支店
普通 9069605
ゲンシショウトツガッカイ ダイヒョウ ホシノマサミツ

参加費(配布する講義ノート代を含む)

事前参加登録(振込)

  学会会員 学会非会員
学生 1,000円 3,000円
その他 3,000円 5,000円

事前参加登録なし(当日現金)

  学会会員 学会非会員
学生 2,000円 4,000円
その他 4,000円 6,000円

※遠方からの学生会員および当日入会予定者(但し、事前連絡済み)には若干の旅費を補助。詳細は事前に問合せのこと。

事前参加申込締切

3月7日(金)

問合せ先

〒162-0801 東京都新宿区山吹町358-5
アカデミーセンター 原子衝突学会事務局
TEL: 03-5389-6278 FAX: 03-3368-2822
E-mail: AC-organizer-@-bunken.co.jp
(“-@-”を “@”にしてお使いください)

以上

行事委員会

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